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B2Bマーケティングに関するよもやま と 雑記

セールスフォースやソフトブレーンは人材輩出企業になればいいのに/または人材派遣業を始めたらいいのに。

SFAの導入により見える化は進むと思うんですよ。よく、SFAが活用されないのは「日報管理」でしかなくて「案件管理」「商談管理」として使えていないからだ!

SFAは営業が入力しないから活用できていない、なんて記事を見かけますが、そういう記事を書いている人は営業の素人さんだと思うんですよね。

 

問題は、見える化が出来たところで、それを合理的に判断し続ける「営業部長」「営業マネージャー」の能力が至らないケースの方が多いんじゃないかと思います。

なんかもう少し大胆に営業部長や営業マネージャーをDisって良いんじゃないかと思うわけです。

  • 日報管理しかできていない=「活用できていない」事実をオブラートに包んでいる。
  • 入力しない=「怠慢を改善できない」もしくは「メリットを提示できていない」事実をオブラートに包んでいる。

 

どの案件を優先し、どの案件を後回しにするか。全部全力で、全部がんばれ、ではなくて、この案件は60%の力で受注し、この案件は120%の力を出す、云々の指示を出すのって結構難しいですよ。運ではなくて、仕組みでこれを実現しようと思うとかなりハイレベルな営業手腕が必要になってくるかと思います。で、多くの企業はこれが出来ていないと思うんですよね。SFAを入れて見える化されて現場は変わったかもしれませんが、実は営業マネージャー、営業部長クラスはどう成長したのでしょうか?そのあたりの情報があまり公になっていない気がします。

 

そういう意味では、SFAを売っているような有名企業の営業マネージャー、営業部長クラスは機能やデモではなくて、その意思決定のプロセスごと伝道師となって伝えていってほしいわけです。何なら世の中の営業部長、全員SFAベンダーのマネージャー職以上経験者、でもいいんじゃないか、ぐらいに。

 

優れた営業マン、営業マン育成の本は巷にあふれていますが、営業マネージャー、営業部長としての日々の判断・采配についての具体的な本がないのはそれだけ稀有なんでしょうね、体系化した伝道というのは。

 

SFAを売っている企業の営業マネージャーって、プロセス管理しかできないよね?と思ったら大間違いで、彼らはプロセス管理ができる事が当たり前で、さらに顧客の成功を考えた最善提案を確率論×行動量で実現していきますからね。

 

 

冒頭の「入力しない問題」っていうのは結局管理者の問題だと思うんですよね。部下の行動や癖、生活習慣、思想を理解した上で、「正しい判断」を下せるのであって、この正しい判断を下せることで部下は「入力する」わけです。最初に部下と上司の関係性、上司は適切な判断を下してくれる、という信頼があってはじめて部下は入力するんですよね。これは上司(マネージャー)からするとものすごいプレッシャーですよね・・・。多くの日系企業の営業マネージャー、部長は日々数字責任に縛られていますが、それに加えて「判断」を下から期待されているってタフだなぁ、と思うわけです。

 

あとがき:表題と矛盾した事を言うと、SFAを売っていた企業の営業マネージャー、営業部長が他社でも優れた営業部長になる事はあっても「居続ける」事はまた別問題だと思うんですよね。人間、どうしてもぬるま湯につかると馴染んでしまいますから。

また、セールスフォースは優れた「プレイヤー」がたくさんいるから切磋琢磨し強い営業部隊ができていますが、転職先の企業の営業マンはそれほど優秀でない場合、文化を作っていく事は最終的には「人間性」の問題ですので、どこかで躓くこともあるんでしょうね。

 

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