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B2Bマーケティングに関するよもやま と 雑記

アカウント・ベースド・マーケティングの担い手は営業か?それともマーケティングか?

前回、アカウント・ベースド・マーケティング(ABM)について簡単に書きました。

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じゃー、これからアカウント・ベースド・マーケティングを実践しようとした時に

どうやったらいいのか、を考えていきたいと思います。

 

(再掲載)そもそも営業はアカウント・ベースドの考え方を有している

最新のマーケティングに飛び乗ろうとしているマーケティング関係者にお伝えしたいのは、そもそもアカウント・ベースドの考え方を営業はしており、もっというと古参の企業になると、いついつに接待をし、この役員の好きなワインの銘柄はXXXで、お子様は今年中学受験、なんて情報まで抑えている企業もあるわけです。あきらかに営業の方が掴んでいる情報が”コア”な部分をおさえています。決してドヤ顔で営業に講釈をたれてはいけません。

 

(再掲載)アカウント・ベースドはめっちゃ難しい。

マーケターの方に問いたいです。今月、セールスパスが達成できた、それはそれはおめでとうございます。で、本当に自分が狙った通りの企業、狙った通りの数が出ていますか?毎月、ヒヤヒヤなんじゃないですか?そんな中、さらに「企業しばり」の制約を受けるわけです。偶然、スコアが上がった!営業にパスしたろっ!の時代が終わるわけです。

 

どこから始めるか?先ずは 既存ユーザー×事例×DBのセグメント分け

意外とできていない企業が多いですね。アカウントベースドの施策となると、その企業に属する方が関心を持つコンテンツを提供する事になります。

例えば部品メーカーA社がアカウント・ベースド・マーケティングするとどうなるのか。

  • A社の見込み客はメーカー(製造業)である。大手電機メーカーZ社にABMを使って売りたい場合、
  • Z社の開発部門に対しては、Z社の競合であるXY社への導入事例が関心事、として挙げられるでしょうし、
  • Z社の購買部門は上記XY社の導入事例だけでなく、もう少し幅広い業種の動向を示唆したホワイトペーパーなどがウケるでしょう。

アカウント・ベースド・マーケティングと一口にいっても、「見込み客の属性」に応じたコンテンツを出さないといけないわけです。単純に製造業の事例だけをメールにくっつけて送れば良い、というわけではありません。

 

 

コンテンツ量は増加する、だがコンテンツマーケティング屋さんには手に負えない領域

そろそろコンテンツマーケティング屋さんが溺れ死んでいますね。やれ「潜在層向けのコンテンツを作っているんだ」なんて口先の事をいった所で、所詮ライターさん頼みの中抜き商売しかしてこなかったツケを払っている企業が多いことでしょう。クライアントもバカではありません。

他方、本気でABMをやろうとすると、コンテンツ量は増えます。猫の手も借りたいことでしょう。粗悪なコンテンツマーケティング屋さんに編集だけお願いする、という事も今後起こりうるかもしれませんね。だって、コンテンツマーケティング屋さんに、本当の価値あるコンテンツは作れないんだもの。

 

アカウント・ベースド・マーケティングをやったけど、ターゲットとなるアカウントからアクセスがないの、助けて!

 こういう企業が増えるでしょう。コンテンツの問題は営業と協業する事で、クリアできたとしても、本当にターゲット企業がこちらからのアクションに反応するとは限りません。思わず叫びだしたくなるでしょう。「何故、有益な情報なのに反応しないんだ!」と。

過去に、デタラメなマーケティング、そう爆撃型メールマーケティングをしているような企業は苦しむことでしょう。

そんな時、古典的なアプローチと言われようが、紙もののDM,実際にこちらかアプローチできるインサイドセールスが活躍するものと思われます。

 

スコアベースドマーケティングの逃げ道がアカウント・ベースド・マーケティングと思ったら大間違い

 特定の企業にターゲティングする事で、ハイスコアリードの供給量が少なくてすむ、ラッキーと、逃げ口上の為にアカウント・ベースド・マーケティングに取り組むようであれば、間違いなく失敗します。マーケティングオートメーションに代表されるようなスコアベースドマーケティングより、さらに難易度は高くなっているからです。より良質、刺さるコンテンツを作るには営業の協力は不可欠ですし、もはやマーケティング部単独でできる事は従来のアクション以上の事はできないのです。

 

アカウント・ベースド・マーケティングの担い手は?

 もし、マーケティング部でアカウント・ベースド・マーケティングをやりたい!というのであれば、

  1. コンテンツを作れる体制
  2. インサイドセールスと連携、または外注する手配
  3. DBの精査(セグメント×企業情報連携)
  4. それを支えるマーケティング基盤(MAツールなど)
  5. 営業にパスできる体制

はマストです。この準備がない中でアカウント・ベースド・マーケティングは実現しないでしょう。特に直接リードへのコンテンツ誘致をする手段としてのインサイドセールスは握っておかないと苦しむことになります。

 

 

 

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