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RFPからRFIへ 発注側のご都合主義でますます馬鹿になる?

RFPはもう古い!これからRFI

RFP(アール・エフ・ピー:Request For Proposal)は一般的ですよね。提案依頼書のことで、情報システムの導入や業務委託を行う際、発注先候補のベンダーに具体的な提案を依頼する文書。 必要なシステムの概要や構成要件、調達条件が記述されています。

それの簡易版で、RFI(アール・エフ・アイ:Request For Infomation)という文書があります。翻訳すると、情報提供依頼、が適当でしょうか。

RFIとは
候補となるベンダーに、類似する課題解決事例情報の提供を依頼する文書のことです。自社に向けた個別の提案ではなく、過去ベンダーが手掛けた類似の

 ・課題解決実例
 ・開発内容
 ・予算規模
 ・納期  
 ・条件  などの情報を記載してもらいます

RFIがウケやすい点は、個社別の提案資料作成にコストがかかります。最終的には発注元への見積額に上乗せされるので、発注側はコストをトータルコストを抑えて実現への一歩を踏み出せると同時に、「実験台」にされることなく、過去実績のあるところを選ぶことができます。

また、ベンダーは過去プロジェクト資料の寄せ集めで良いので、提案コストが抑えられるというメリットがある「ように」見えます。よくRFPRFIの違いってなんですかと聞かれ、RFP出す前段階の情報収集って答えるケースがありますが、ちょっとその認識だと危険な気がします。

 

RFIって問題あり?

私はこのRFIに関しては否定的です。

そもそも、ベンダーの立場で考えると、個別の提案の材料の多くは、過去プロジェクトのパーツを使いまわしています。まさかすべての提案をゼロから毎回作る、なんて事はないでしょう。つまり、RFI、RFPどちらもベンダーの立場でいうとあまり工数が変わらないのが実情じゃないでしょうか。加えて、RFI提示後、それを加味してRFPをつくる事で要件定義費用を抑えようとする悪い発注元がでてくる可能性もあります。というか、RFPではなくRFIを、という半分くらいはこの要件定義費用を抑えたいからじゃないかなぁと下衆の勘繰りをしています。

そもそも、類似過去プロジェクトって、そんなにポンポン開示して良いものではないですからね。NDAを締結後、こっそり密談ていうのが多いのではないでしょうか。それをRFIという形式に則り正式に出す、というのはどうも抵抗感があります(苦笑)

また、発注元は、気軽にRFIを求めることで、結局は「どこかの会社の二番煎じ」を行っておしまい、になりかねません。※ただし、どの会社も「実験台」にはなりたくないでしょうから、実績有無を内容のレベルにはよりますが出させて判断させる、というのは必要かもしれませんね。その際、注意したいのは「会社」としては実績があるものの、「担当者」は実績がない場合、特に提供するサービスによっては「それって、実績ないに等しい・・・」場合があるような気がします。

RFIは気軽に大項目を上げるだけでRFPより簡単に書けてしまう為、考える事をベンダーに丸投げするようなことがないように、お願いしたいものです。RFI、と言いながらRFPもどきを求める発注者が大量にあらわれそうな予感がしますね・・・。

あとがき:重要なのは、RFPもRFIも  Request であるという事ですね。これを要求と訳すか、依頼、と訳するかで雲泥の差があります。

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