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B2Bマーケティングに関するよもやま と 雑記

【営業を科学する】購買に関するB2B B2C問わず普遍のこと~その1~

 

 

 

購入は専らAmazonの私です。店員さんとの小粋なトークなんて苦手です。札束で顔と叩くような態度はとりませんが、「売りたいんでしょ?どうせ」という疑心暗鬼がうずまいているのですよ。

 

どうしてここまでひねくれてしまったのか。思い返せば大してお金を稼いでいなかった頃、アルフィーの高見沢ぐらいしか履かないんじゃないかと思われるような真っ白なブーツを代官山で売りつけられて以降、私は店員というのが大嫌いになってしまったんじゃよ。(ノ○ン先生風)

 

さて、営業の能力って、 何なんでしょう。提案力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力、しつこさ、体力、宴会芸…。まぁ業種業界で求められる能力は異なりますがここ最近「スイッチ」を押された事がなんどか有ったので共有したいなと思います。

 

【高級タオル店での出来事】

私自身、普段は日常品にお金をかけません。タオルなんて買った記憶がないぐらい実家に溢れていますよね・・・。○○銀行○○周年タオルとか、そういうのが溢れかえっている環境でいたので、わざわざタオルってお金出して買うの?という感覚です。

 

新生児向けのタオル、肌触りが良いものが必要という背景がありましたが、それでも最近はやりのオーガニックコットン系はごまんとあります。

 

 

店内に入ると、おしゃれな佇まいです。夫婦で入ったせいか、完全に嫁がロックオンされて、如何に素材が良いか、その機能性を伝えています。嫁はあいづちを打っていますが、恐らく左から右へ流れているのがわかります。

 

素材がいい事はわかった。でも、希少性はないと踏んでます。だってタオルだもの。冒頭書きましたが、タオルって、買うものなの?という立場にいる私には素材の良さやストーリーを語られても、わかんないんですよね。

最近、ストーリーを語るというのが流行っています。前にも書きましたが、押し付けられるストーリーは耳に入ってこない訳です。あー、今日買うのやめておこう、そう思った瞬間です。

 

ぴくり、と反応しました。夫婦ともに。

 

「赤ちゃんの手足って、こう、しわができるんですよね。そこに水滴や水分が溜まっているところに、この細い繊維が入っていって水分を吸収するんです」

 

イメージが湧いた瞬間です。肌触りがいい、吸水性が良い、だからなんだ。知るか、って地点から、「あぁ、便利じゃん、いいじゃん、これ」に切り替わった瞬間です。

 

自分が知らなかった、言われてみればそうだ、と思う事(赤ちゃんの手足の構造)に、この製品(細い毛)がマッチする、という事がわかれば人は聞くし、買う方向に転ぶわけです。

 

問題は、この瞬間をどのタイミングで与える事ができるか、なんですよ。

あまり冒頭でこのタイミングが生まれたとしても、まだまだ伝えたい事がある。例えば今回のタオルの件で、冒頭でいきなりこの瞬間が生まれても、店員は話したい事があるのか延々話し続けたでしょうから、そうなると買うテンションが落ちたかもしれない。

 

また、もしさらに後でこの瞬間が訪れたら・・・いや、あのタイミングで訪れていなかったら店を出ていた可能性もあります。

 

早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ、適切なタイミングで、琴線に触れる、今回の場合は「知らない事がわかる。何故いいのかを理解しようとし、理解できる」事が起きたので購入にいたったのです。

 

仕事柄、トークスクリプトを作成する事はありますが、正しい情報を正しく伝える事はあっても、人の琴線に触れられるかどうかはまた別問題ですからね。

 

事実、恐らくこの店員さんは何故我々が購入したか、わからないでしょう。でも我々夫婦は、わかっています。この言葉がきっかけで購入に傾いたって事を。この瞬間とプロセスのケースをいかに多く引き出しとして持ち、伝えるかで売上って変わってくるんだろうなぁと。

 

繰り返しになりますが、

・気づきを与えて

・理解を促す

 

事が、モノが売れる流れだという事です。

 

 

 

 

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